それは、ともすれば忘れられつつあるかもしれない。
しかし、耳をすませ、目をこらし、手をのばせば、人と人、人と自然、人と人ならざるもの、生と死。
あらゆる境界が豊かに交じり合う新しい地平が見えてくる。
日本民俗学の原点となった『遠野物語』
発刊から100年以上たった今、柳田國男がしたように、湧き上がる心のままに土地と出会い、交わり、心を震わせることで創造的で新しい、あなたの旅の物語が生まれます。
百年以上前に柳田國男が魅了された遠野の奥深さに、すっかり惹きつけられた私たちto knowのメンバーは、遠野物語研究所副所長 大橋進さんを師匠に、博物館学芸員さん、地域住民の方らと『遠野物語』が息づく現代の遠野を探求し続けています。今を生きる糧となる『遠野物語』のおもしろがり方(=how to know Tono)を皆さんに共有していきます。
PRODUCER
新潟県長岡市生まれ。都内の広告会社を経て2016年に岩手県遠野市に移住。 はじめは10ページで断念した『遠野物語』も郷土史研究家の師匠に出会いおもしろさに戦慄。 『遠野物語』関連書籍は100冊以上持ち、日夜異界に迷い込んでいる。また、『遠野物語』序文に 登場するしし踊り団体にも舞手として所属し、春から秋にかけては踊りまくる日々を過ごす。 自ら感じた遠野の異界的面白さを独自に解釈し、やわらかく、深く伝えるプロデュースワークや創作活動を行っている。 『遠野物語』で好きな話は32話、91話、99話。というか、挙げたらきりがないですね! 遠野文化友の会副会長。遠野市観光協会理事。張山しし踊り所属。
COORDINATOR – GUIDE
遠野生まれ遠野育ち。地元・遠野が嫌いだったがUターンし、ちょっと遅めの『遠野物語』との出会いをきっかけに、遠野が大好きになる。好きな遠野物語は第11話。道端の石塔を見つけるのが得意。お客さんと楽しい時間を過ごすのがモットー。現在は遠野市観光協会のスタッフとしても勤務。観光情報はなんでも聞いてください!
COORDINATOR – GUIDE
岩手県遠野市出身。実家はわさび農家。海外留学、ITエンジニアを経て遠野にUターン。遺産と思っていた知恵や物語がすぐ辿れるところにあることを知り、遠野が好きになる。2020年より遠野ふるさと観光ガイド。90代の師匠の下で、失われつつある藁ぐつづくりの技術を継承中。『遠野物語』で好きな話は15話と69話。地質と岩石が気になって仕方ない。趣味は登山と社寺仏閣めぐり。
COORDINATOR – STORYTELLER
山梨県甲斐市生まれ。大学時代より日本各地の地域芸能に興味を持ち、全国のお祭りに参加する。大学卒業後は、日本芸術文化振興会に就職し、伝統芸能の舞台制作に携わった後、2020年に岩手県遠野市に移住。 物心ついた頃から「怖い話・怪談」関心をいただく。小・中学校に在学中は、図書室に蔵書されている怪談本を全て読破した。次第に、誰も聞いたことがない怪談を聞くためには、怪異の体験者に自ら取材する必要があると気がつき、怪談師としての活動をスタートさせる。 これまで遠野で集めた怪談は120話以上。遠野以外を含めると230話以上。「新・遠野物語」を出版することを目標に活動中。好きな遠野物語は54話と79話
― The World of “The Legends of Tono” ―
旧家にはザシキワラシといふ神の住みたまふ家少なからず。ー第17話
3月~11月中旬 約5時間 ¥11,000~
*10名以上でバス催行
*少人数は応相談
『遠野物語』についての基礎知識を旅のはじめにレクチャー。『遠野物語』がなぜ遠野で生まれたのか?などを楽しく学んでから野に出ます。
不思議な世界の入口に立ったあとは、実在する物語の舞台を巡ります。ザシキワラシ、カッパ、姥捨て山などの話の舞台が集積する山口集落で異界にダイブします。
遠野で一番カッパと近い人、それは「2代目 カッパおじさん」。本ツアーは、このレジェントの弟子になり、カッパと出会うという遠野最大のロマンにチャレンジする企画です。
カッパおじさんに河童に出会う心構えや準備を教えてもらったり、河童の生態系について教えてもらったりしてカッパと出会うための知識を蓄えます。実際に河童淵に行き河童とと出会うことにチャレンジします。
遠野で一番強い神さま、それは「山の神」。
遠野三山の女神をはじめ、『遠野物語』にもたくさん登場する山の神とは一体何なのか?事前にレクチャーを受けます。
ガイドと一緒に山の神の伝承が残る舞台をめぐるフィールドワークをします。
男女の山の神が落ち合っていた不思議な巨石や、朱い顔をした山の神に会いに行きます。
遠野物語は決して昔話ではない―。
遠野駅から徒歩圏内で巡ることができる名跡を尋ね歩きながら、そのスポットの持つ歴史や現代の遠野人が体験した怪異譚を紹介します。
最後は南部曲り家の囲炉裏を囲みながら、怪談会。現代の遠野人から聞き集めた怪異譚をは199話を越えるとのこと。
遠野の歴史と現在の怪異がクロスする時、人々は改めてこの地の特異さに戦慄することでしょう。
― Folk Performing Arts and Pray” ―
❝天神の山には祭ありて獅子踊あり❞
❝獅子踊というは鹿の舞なり❞ー序文
4月~11月 1泊2日 ¥34,000~
*10名以上でバス催行
*少人数は応相談
日本初の民俗専門博物館、遠野市立博物館でまずはしし踊りについてインプット。遠野の郷土芸能や、山への祈り、野生動物の命について思考を巡らせます。
その後遠野のしし踊りを鑑賞。目の前で披露される踊りは迫力満点です。保存会のみなさんと交流し、自らの身体を通して祈りの表現を体験します。