[2019.9] 遠野「山口集落」の本『ここから見える物語』 

遠野市土淵町・山口集落の四季の暮らしを、「食」を通して見つめた一冊を制作しました。四季の料理とその背景、想い、作り方、食材の保存方法なども紹介しています。

2年前の10月、遠野市文化課の方からご相談を受け、山口集落へ通い始めました。山口は『遠野物語』の話者・佐々木喜善が生まれ、物語が多く残る聖地。そして国選定の重要文化的景観にも選ばれている、とても気持ちのいいところです。ここで伝わる料理を継承し、地域を盛り上げる70代の "おなごだぢ"。

街中から離れている集落だからこそ、そこにある山や田畑を大切にして食生活を営んできた山口の方々。本の帯の "ぜんぶ、ここにあるの。" は、打ち合わせで何度もでてきた言葉でした。生活様式が変化していくのは仕方のないことですが、やはり手のかかった野菜・こんびり・料理は美味しい。打ち合わせの度に毎回いただいた「田舎料理」は私たちにはご馳走でした。

ぜひ山口集落の食を通して、そんな暮らしに触れていただけますと嬉しい限りです。44ページ・1300円(税込)で、遠野市立博物館、伝承園、一日市通りのカフェ"Commons Space"にて販売しています(※水・木定休日)。

企画・プロデュース:富川 岳
デザイン:橋本 亮子
編集・ライティング:宮本 拓海
写真:奥山 淳志

 

 

[2019.8] 張山しし踊り オリジナルグッズ制作

張山(はりやま)しし踊りは、遠野・附馬牛町にある早池峰しし踊りのひとつ。100年前に柳田國男が遠野で見たしし踊りといわれ、『遠野物語』序文にも登場する歴史ある団体です。to know 富川も昨年から所属し、ししの舞い手として活動していますが、張山は若いメンバーや移住者も多く、伝統ある遠野の郷土芸能に新しい風を吹き込み、さらに関係してくださる方々を増やしていこう!として、to knowとして商品開発させていただきました。こちらの売上はほぼ全額団体の活動費となります。

また、今回は初の試みとして、これまで廃棄されていた"しし頭"に付いていた「カンナガラ」を再利用し、Tシャツのタグにしています。神が宿ると言われるカンナガラが捨てられてしまうと聞き、なんとか再利用できないかと考え、今回のアイディアを思いつきました。こちらも合わせてお楽しみいただけますと幸いです。

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