[2020.3] 発刊110周年記念企画「本当にはじめての遠野物語 〜やわらかな戦慄のすゝめ〜」

1910年に発刊された『遠野物語』は2020年で110周年。その節目に合わせ、今まで触れてこなかった方、一度も読んだことがない方、河童や座敷童子の話でしょ?で止まってる方向けに、わかりやすく物語の構造や、この歴史的名著が生まれた背景(人物、地勢的、歴史的)、文学的側面からおもしろポイントまで、全体像を3時間にわたりお話させていただきました。また、後半は冬の間大橋先生とスタッフで勉強してきた110年の遠野物語の評価史(いつ誰が評価し有名になったのか?)についてもお話させていただきました。この講義は、後日遠野テレビさんで全尺放映予定です。

 

[2019.5] 日本地名研究所「第38回 全国地名研究者遠野大会」にて遠野郷の峠について発表


2019年6月15日(土)に日本地名研究所主催の学会「第38回 全国地名研究者遠野大会」が遠野で開催され、「遠野郷の峠」について調査した内容を発表させていただきました。

前回大会の神話の国・出雲から今年は民話のふるさと・遠野にバトンが渡され、全国から130名以上の地名研究の方々が集まりました。歴史ある大会において、新人枠でしたが、なんとか役目を果たすことができました。

この半年間、師・大橋進先生と一緒に峠という峠を歩き回り、そこにある空気感や往来した方々の生の話を聞くなかで、おぼろげながら「峠」感をつかみ、そして遠野と峠の関係性を整理してきました。「物語の背景には峠あり。」が行き着いた解の一つかと思います。

今回、メインのコーディネーターであり日本地名研究所『地名と風土』編集長の小田富英さんと何ヶ月もやりとりして本日に至ったわけですが、柳田國男の年譜を出版されるほど日本屈指の柳田研究者の小田さん先生は、to know 富川が『遠野物語』にハマるきっかけの『口語訳 遠野物語』の注釈を担当されていた方でした。そんな嬉しいつながりもあり、とても意義ある、光栄な機会となりました。

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